第2巻 第2号(2020年3月)

2020年 3月 第2巻 第2号 掲載 研究報告査読なし

  • 「学級崩壊」および「学級の荒れ」に関する国内研究の展望
  • Classroom chaos and classroom disruption: A review
  • 道城 裕貴(神戸学院大学心理学部)
  • Yuki Dojo(Department of Psychology, Kobe Gakuin University)

要 旨

 特別な教育的ニーズがある児童生徒や暴力行為,いじめなどの増加,教師の休職率の増加など,学校現場を取り巻く現状は厳しい。その中で公認心理師は「チーム学校」における心理職として,個別対応だけでなく,学級集団を対象とした予防教育など,幅広い支援が求められている。本研究の目的は,「学級崩壊」や「学級の荒れ」に関する国内における研究の展望(レビュー)し,これらの研究の今後の課題を明らかにすることであった。国立情報学研究所のCiNii(NII学術情報ナビゲータ)において,2000年から2019年において,「学級崩壊」「学級の荒れ」というキーワードで文献を検索し,心理学における学術雑誌に掲載されていた研究について概観した。結果として,心理学における学術雑誌に掲載されていた論文においても,介入の効果を客観的な指標で示す実践研究は少ないことが明らかとなり,今後の研究が望まれる。

キーワード:学級崩壊,学級の荒れ,展望(レビュー),国内研究,公認心理師
2020, Vol.2, No.2, pp.95−102

 PDFダウンロード