第6巻 第2号(2024年3月)

2024年 3月 第6巻 第2号 掲載 研究報告査読なし

  • 支援者側から見た通級指導教室の役割と今後の課題について
  • The role and specific support measures of special needs classrooms in Kobe city:
    A perspective from teachers
  • 關川 ひより(神戸学院大学心理学研究科)
  • Hiyori Sekikawa(Graduate School of Psychology, Kobe Gakuin University)
  • 難波  愛(神戸学院大学心理学部)
  • Ai Namba(Department of Psychology, Kobe Gakuin University)
  • 竹田  剛(神戸学院大学心理学部)
  • Tsuyoshi Takeda(Department of Psychology, Kobe Gakuin University)

要 旨

 神戸市では,全国に先駆けて独自の通級指導教室体制で支援を行っている。しかし,神戸市の通級指導教室での支援内容についての研究はなされていない。本研究では,神戸市の通級指導教室での支援内容や役割,今後の課題について具体的・実証的に明らかにすることを目的とし,神戸市内の通級指導教員としての勤務経験を持つ3名を対象に,作成したインタビューガイドを用いて半構造化面接を実施した。その後,逐語記録を作成し,KJ法を用いて整理,分析を行った。本研究の結果,インタビューでの5つの質問に対して,ラベルからそれぞれ5~7のカテゴリーに分類することができた。通級指導教室では,生きづらさや障害特性に応じた支援がなされており,「そだちとこころの教室」では,自尊感情や自己効力感を育むための支援,「きこえとことばの教室」では,障害特性に応じた支援が重視されていることが示された。

Key words : special needs classrooms,language disorder,emotional disorder,Kobe city.

Kobe Gakuin University Journal of Psychology
2024, Vol.6, No.2, pp.77−89

 PDFダウンロード